行ってきました

これが目的だったのですが 指月の夕食

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2006.08.08

あまりにもシンプルな、ストレートなお料理に驚きました。 
ここは、食事にこだわる宿、として有名です。
もっと手の込んだお料理かと思っていましたので、少々拍子抜けしました。
が、考えられているのは、伝わってきました。

接客に変な気取りがありません。
仲居さん達は皆、てきぱき明るく、話も弾みます。
今日、初めて来たような気がしないのは、皆がみな、接客のプロだからなのでしょう。

料理が目的で来たのですが、私はむしろそれより、居心地の良さで、又来たい、と思いました。
静かな時間を過ごせる宿です。




▲初めに出てきたのがこれです。温泉卵と鴨のスライスです。板長は京都から来た方、と聞いていましたが、意外にもしっかりした味付けです。濃い目、醤油が効いた張り地です。お客様は、関東人が多いでしょうから、それに合わせているようです。いいお味ではありましたが、初めの一品としては、多少強めか、とも思われました。私の舌は、知らず知らず、京都の味が基準になってるのかもしれません。
 


▲続いては、兵庫産のジュンサイ酢が出されました。小粒ないいサイズです。これは、逆にすごく薄味です。素材その物を味わってもらおう、というのでしょう。好みで、お醤油をどうぞ、と言われました。
そして、京都の稚鮎の焼き物です。仲居さんが、七輪を持って登場です。焼きは、軽めです。もう少し皮がパリッ、が私は好みなんですが。この時季、このサイズは、頭から全部いただけます。骨も柔らかいですから、残すところなんてありません。全部いただきました。蓼酢が一緒に出されましたが、毎度の事ですが、私は何もつけないでいただく派です。
 


▲お造りは、「あこう」「キジハタ」と言われる魚です。今日のは、瀬戸内海産だそうです。これをごく軽く、湯引きしてあります。橙酢と醤油の2つが出されました。わさびを挟んで橙酢、がよかったです。しっかりした歯ごたえのある食感です。この魚、大きくて2キロ、50センチ位まで育つそうです。仲居さん曰く、赤い皮で、変な顔だそうです。言わばグロテスク。残念ながら、お目にかかった事がありません。でも美味しいんですよ。



▲この宿は、器もすばらしい、と聞いていました。ですから、楽しみだったのです。お椀がとても綺麗です。写真だとよくわからないか、と思いますが。華奢な欅の筋目入りの物です。緑の線書きの三つ葉葵の総柄です。蓋を開けると、葛たたきの鱧とジュンサイです。いかにも夏らしい取り合わせです。
上品なお味です。
これに引き続き、丹波の黒豆の枝豆が。
 


▲真鶴産の伊勢海老です。友人と、先ほど(鮎)に引き続き、これも殻ごといける?なんて冗談を言いながらいただきます。天然物なので、小ぶりですが、身がしまり、味が凝縮されています。
 


▲焼き茄子の胡麻かけです。茄子大好きな私は、家でもよくやる料理です。焼いた茄子は、鰹節・生姜・醤油だけもいいですが、胡麻のこくが加わった、こっちの方が好みです。
山桃の焼酎漬け?が出てきました。



▲ご飯とうにです。間にみょうがのスライスがのっています。ウニがた~くさん。「今、剥いたばかりです。」と仲居さん。
 


▲先ほどお造りで出てきた「あこう」のあらを炊いたのです。これは、絶品です。私の本日一押しです。プリプリコラーゲンがたっぷりで、明日の朝が楽しみです。効かなかったら、どうしょう!と多少心配です・・・。一緒に入っている小芋がとろとろで、味がしみていい感じです。器もいい物です。たぶん、古伊万里でしょう。
 


▲続いて、なめこの赤だしとご飯です。
そして、最後もシンプルに果物です。リチャード・ジノリのお皿に、ドカ~ンとマンゴが載っています。ここのお料理、接客同様、気は使っているのですが、気取りがありません。自然体で好感が持てます。そして、どことなく、面白いです。

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