行ってきました

なかじんさんで、お蕎麦をいただく

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2006.01.23

京都では、「食通の通う店」として有名な処です。
前々から、「関東の人がどう言うか、聞きたい」と友人Aさんに言われていました。
という訳で、行ってみました。

京都でもお蕎麦は好きで、時々食べます。
が、大きな声では言えませんが、実は関東で言うお蕎麦、と思って食べていません。 
あくまで、「京都風蕎麦」と理解しています。

そんなお店が多い中、ここは本格的なお蕎麦がいただける1軒です。
というか、むしろこだわりが強い、個性的な店、と言えるでしょう。
ご主人も、その風貌から察すると、怖い方に見えてしまいがちです。
いえいえ、そんなことは決してなく、茶目っ気のある面白い方です。
どうやら、こだわりはお蕎麦だけでなく、お店のしつらいにもあるようです。
壁は和紙の切り貼り。
床は枕木を埋め込み、カウンターも蕎麦屋らしからぬ、黒一色。
随所随所にこだわりが感じられます。
期待が膨らみます。

一品料理も何品かありましたが、今回はあえて、お蕎麦の美味しさのみを味わうことにしました。
「蕎麦三昧」は、そんな人にはぴったりのコースです。
蕎麦粥・粗碾蕎麦・蕎麦がき・せいろ蕎麦が味わえます。
量もお腹加減で3段階。
私は、2300円の小のコースをお願いしました。




▲地下鉄東西線「東山」の2番出口を出てすぐ、古川町商店街です。お店もそんな沢山にあるわけではなく、小さな、でもなつかしい感じの商店街でした。
 


▲そんな商店街の中程に、「なかじん」さんはあります。やはり人気店なんですね。待つお客さんの為に、外には、椅子とストーブが置いてありました。
 


▲まず最初に出てきたのがこれ、「蕎麦粥」です。そのネーミングから、私は勝手に蕎麦の実がお粥仕立てになった物を想像していましたが、そうではありませんでした。「さらしな粉」を湯で溶いた物、だそうです。梅肉が真ん中にポトン、色彩的に綺麗です。お箸で崩し、混ぜながらいただきます。今日は雪がチラチラ舞う寒い日です。温かい物をまずお腹に入れて...、温まります。シンプルな物ですから、味は?と聞かれれば、蕎麦粉そのものです。



▲次は、粗碾蕎麦です。「まず、香りを嗅いでみてください。」と言われました。なんとも言えないいい香りです。とうもろこしや枝豆のような、においでしょうか。まずは、一緒に出されたお塩で食べるのを薦められました。塩を少し載せたお蕎麦は、甘味、蕎麦その物の香りが感じられて、中々でした。そのままでも食してみましたが、塩と一緒の方が際立ちます。つゆも出てきますから、後はお好みの食べ方で。
 


▲あつあつの蕎麦がきです。やわらか加減も私好みです。先程の塩か、醤油でいただきます。ここの
お塩は、やはりご主人こだわりの物で、合う物を相当、探されたようです。中国、福建省の海の塩なのですが、瓶で1年寝かしてある為、岩塩の様にサラサラしています。舐めてみると、しょっぱめな、しっかりした味でした。
 


▲こんな物をいただくと、つい、頼んでしまいました。はははぁ、しょうがないな~。



▲せいろそばです。先程のお蕎麦とは、色も香りも全然違う物です。今回も、「匂いをかいでみてください。」と言われました。炊きたてのご飯の様な匂いです。面白い物だな~、と思いました。今まで、お蕎麦を食べるのに、いちいちこんな風にしたことありませんでした。蕎麦は喉ごしで味わう物、と関東人は思っていますから。たまにはいいです、こんないただき方も。ご主人曰く、蕎麦粉はワインと同じだそうです。その産地・作り手によって、全然違う物が出来ると。そうだとすれば、自分が目指すお蕎麦には、どんな粉がいいのか、よっぽど見極める力がなければ、美味しい物は出来ない、という事ですね。
 


▲お店の奥では、石臼で蕎麦を挽いていました。あんまり詳しくないのですが、蕎麦の実を皮ごと挽き、後でふるったのが粗碾粉。初めに、蕎麦の実の芯に近い所まで、削って、これを挽いたのが、さらしな粉。合ってます?
 


▲商店街を抜けると白川沿いです。ここは風情もありいいです。ぶらぶらと祇園までの散策をお薦めします。途中、知恩院の前も通りますから、寄ってはいかがでしょうか。

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