行ってきました

京都は東京より、寒いです。

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2005.12.09

京都市東山区大和大路四条下る4丁目小松町566-27
TEL:075-551-5000

京都駅に降りたった途端、寒さを感じました。
今年は関西の方が寒さも厳しく、ついこの間も雪が降り、美山では今でも積雪40cm、という事です。
「祇園さ々木」さんは、お店のロケーション上、タクシーで前まで乗り付ける事が出来ません。
近くで降りて、わずかですが、歩かなくてはなりません。
おのずと「うわぁ、さむ!」、と京都の寒さを体感しつつ、入店出来る訳です。
今回も芯から冷えきったお客様を温めてくれるような、献立でした。

ここのところの寒波は厳しく、瀬戸内まで大荒れで、魚は全然だめ、との事。台風並みだとか。蟹も例外にもれず、暫く入ってこず、今回の物が、手持ち最後との事でした。

今回、お酒の話をずいぶんしました。
私はなんせ日本酒が好き。
ここのお店では、全てお任せで、お料理に合った物を出してもらえるのが、とても楽しみなんです。
海の物には福井など山の手の酒、野菜には新潟など内陸の酒を、合わせるようにしている、という。
更に話は進み、どうゆう感じで飲むか、という事になりました。
佐々木さん、「まず、ビールでしょう。」
そして、お造りには燗がいい、と言う。
魚の持つ脂が、冷だと口の中で凝固してしまうので温かいのがいい、と。
「えーっ、私今まで、そんなの薦められた事ないわよー。」と言ったら、
「だって、冷酒好きじぁない。」と言われてしまいました。
まったくその通りです。
きっちりお客の好みを把握してくれている、すばらしいお店です。




▲先附けです。ふぐのぶつ切りにポン酢、そして「お腹を割ったら白子が出てきたんで・・・。」という事で、白子を裏ごしした物がかかっていました。身はコリコリ、とすごい歯ごたえ。いい意味ですっごく顎が疲れる先附けでした。ポン酢も白子が混じり、いい感じでした。
 


▲2品目にお椀が出されました。ここのお店では、とても珍しい事です。「温かい物をちょっと出す。」とい
う。寒さを体感して来たお客を気遣っての構成です。写真、失敗してしまいました。でもどうしても美味しさを伝えたかったので、載せる事にしました。蓋をとると、生姜の香りが漂いました。ホントに蟹いっぱーい(だらけ、かな)の蟹しんじょのお椀です。お箸を入れるとホロホロと崩れる柔らかさ、この絶妙な固さが私はとっても好きです。葛引きの加減、いつもより心もち強めでしょうか。
 



「ほんまもんの、あんこうの肝の炊いたんです」と、出されました。「ほんまもん」、とは国産物という意味です。私達がよくぽんず醤油でいただいているのは、ボストン産だそうです。臭みもなく、すっごく柔らかい物でした。



▲お造りは今回、なまこ酢、天然かんぱち、焼霜造りのさわら、とろの握りでした。そしてその後に出てきたのがこれです。青森揚がりの「よこわ」のづけです。「今が一番うまい」、というご主人の言葉どおり、美味しかった!「よこわ」は関東でいう「めじまぐろ」です。今回はお寿司がもう1つ、鯛の昆布〆が続きました。
 


▲お野菜たーっぷりの汁物です。生物が続いたので、と出されました。炊いて揚げた鹿児島産のまご芋が下に。露地物の力強い若壬生菜が、ほろ苦さとシャキシャキ感を添えています。湯葉が少し入っていました。柚子が香りがなんとも!
 


▲今日の焼き物はフランス産の鴨でした。長年通っていますが、肉の焼き物は初めてです。ねぎを巻いて、青ねぎが沢山入ったお味噌をつけていただきます。素材がよすぎて、うーん、難しい、という一品です。何にもいじらなくていいかな。塩、こしょうで焼いて食べたい、と思ってしまいました。(たぶん私だけ)



▲さぁ、お肉の後には何が出てくるのか。とっても興味があった一品です。献立の中に肉が入るというのは、非常に難しいのです。肉の味が強いだけに、どうしても後のお料理に味を引きずってしまいます。
そいいう意味では、お見事でした。私の本日の一押しです。構成上、味の両面から。冷製ビーフンにこっぺ蟹の内子、味噌を酢の効いたソースで和えた物です。黄身酢の酸味も穏やかでいい感じでした。勉強をしました。
 


▲ご飯はたらこです。「中途半端さがいいご飯です。」と出てきました。生の大根を下に敷き、炊いてある物です。たらこの塩加減と大根の甘さがいい具合でした。私は初めてでした。今回は生物が多かったので、野菜をどれだけ出すか、が課題だったようです。でも最後も野菜では精進料理になってしまいますので、と出されたのがこれでした。。
 


▲最後はフルーツです。柿が出てくるたんびに思い出します。一番初めに佐々木さんと話ししたのが、これ。覚えてないでしょうねー、もう6年も前の事ですから。「何をかけるか」、これが最初の意見交換。私は今でも変わらず、ブランデー派ですが。

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