料理も器も、端正です。
2006.06.08
いかにも旅館出身のご主人らしいお店でした。
しつらえ・器・お料理―全てが綺麗で端正です。
京都でも有名な老舗旅館「炭屋」で、料理長を長年していらしたご主人です。
格式高い宿の、それに似合う料理を作ってこられました。
その姿勢がここにも受け継がれ、上質な時間を過ごすことが出来るでしょう。
私は1人でしたが、ここは、連れがいた方が楽しいお店かもしれません。
▲よく冷えた綺麗な器に盛られた先付です。本当に色々な食材が盛られています。にしんとかつおのだしで焚いた豆腐をゼラチンで寄せて四角に切られ、上には、おくらとろろ・うにです。周りにもおろした山芋と平貝。それぞれの味と混ざり合った味。色々楽しめます。もう1つは、蛸とジュンサイの酢の物です。 |
▲お造りです。器の白さが初夏を感じます。夏に向かって鱧もどんどん出回ります。まだ暫くは韓国産の方が美味しい時期です。 |
▲お椀です。下には甘鯛。その上には、シャキシャキといい歯触りの蓮根です。荒くおろして、一度蒸して、蓮根餅にしてあります。梅肉がちょこんと。張り地は、以外にとろみがきつく、どろっとしています。 |
||
▲トロのお寿司が2貫。お醤油とそれを塗る為の刷毛が添えられています。これっ、て、私が好きでよく行くお店と、おんなじスタイルですね。あちらは豪快な盛り合わせ。ここのは、さすが、上品にまとまっています。 |
▲甘鯛の酒焼きです。ひと塩し、焼いただけの甘鯛は、汁に浸かっています。周りに張られている、というか、浸かっているのは、お酒です。温かいお酒です。他には何も入っていないんです。ですから、結構きつい、下戸の人は辛い?でしょうか。 |
▲お野菜(蛸・空豆・小芋・はす)の焚き合わせの次に出されたのがこれです。一夜干しの鮎をから揚げにしてあります。とても香ばしく、私好みです。お酒が進みそうです。鮎大好きな私は、塩焼きでも、ほとんど何もつけないで食べますが、今日は一緒に出された大根おろし入りのたで酢が妙に気に入ってしまい、つけていただきました。揚げ物の場合だと、つけると、さっぱりするかもしれません。 |
||
▲これも好きです。鯛の白子を焼いた物の上には、もみじおろしがべっとりと。そして芽ねぎがた~くさん 。ほんの少しですから、一口です。 |
▲続いて、すっぽんのお鍋が。実は、得意ではないのです。ここのは、臭みも無く、いいお味です。丸仕立てで、生姜が効いて体が温まります。明日起きたら、お肌つるつるを期待しつつ...。 そして鯛ご飯です。焼いた骨でとっただしで炊いたご飯に、ほぐした鯛の身と混ぜて。お味噌汁なのもいいですね。今日は粟麩・なめこ・豆腐です。 |
▲最後のデザートです。林檎のコンポートを裏漉しして、ゼラチン・寒天の両方で寄せてあります。調理用の大きなバット1枚分は迫力でした。勿論1人分は、これを切り分け、無花果のシロップ煮・いちごを添えて出されます。林檎の香りとシャリシャリ感がいいです。無花果もこれからどんどん出てきますから、ワインで煮たりもいいですよね。 |
2014.11.25
2013.02.16
てら川もわたしの大好きのお店です。カウンターに座って、ご主人がもくもくとお仕事されているのを見るも好きですし、奥様の気さくなお話ぶりも好きです。お料理にも凛としたものを感じます。
きちんとした、隙のない完成されたお料理でした。
いいかげんな私としては、これでもう少し遊び心が加わったら面白いだろうな、なんて思ったりしていますが...。
いえいえ、ここに、そんな事を望んではいけませんね。
美しさを維持し続けていただきたいです。
今月2度目の訪問となります。
正統派 懐石料理を真っ当なお値段で頂ける数少ない
お店の一つだと思います。
楽しみにしております。
そうですね。
おっしゃる通りかと。
真面目なご主人の性格が、お料理にも表われているでしょうか。
器も綺麗ですし、きちんとした京料理、と私も思っています。
目でも、十分楽しめますね。
坪庭の設え 苔の手入れ 無口なご主人
流石 炭屋さんの料理長をなさった方のお店だと思いました。お茶時に対応してきた自信と誇りを私は感じました。
(●^o^●)
旅館出身の方のお料理って、なんとなくわかりますよね。
なんなんでしょうか、それらしい匂いがします。
美しい、きっちりしたお料理です。
そして、おしゃべりに慣れていらっしゃらない。
これが崩れて(いい意味でです)、寺川さんらしさが、どんどん出てきたら、面白くなるでしょうね。
楽しみです。
昨日 てら川へ参りました。
料理はとても良かったのですが、一つ問題が…。
それは、おしぼりが臭かったことです。
お湯の匂いでしょう。
そうなんですか。
それは、がっかりですよね。
私も、おしぼり・グラスの匂いは、とても気になるタイプです。
どんなに美味しいお店でも、それだけで、足遠のきますもの。
やはり お料理を口にする前は大事です。例えば おしぼりを開くと 柑橘系の香りがする。 お水にやはり柑橘系の汁が入れてある。これは OKです。 ただし、お部屋に香りがするとお料理本来の香りが半減するので駄目ですね。私は香りのするものをまったくつけずにお食事に行きます。(*^。^*)
おしぼりは、賛成です。
水に関しては、少し考え違うかもしれません。
どこでも、氷無し。出来れば、常温でお願いしています。
その方が私は好きなもので。
おっしゃる通り、ユリなどの香りのある花なんかも、嫌ですね。
私も同じ、香水など、一切つけない主義です。