「にしぶち飯店」で、楽しい時間
2014.03.20
京都市東山区上弁天町444-2
TEL:075-561-1650
「10日から、始めようと思います。」そう連絡をもらい、飛んでゆきました。
お店は、ちょっとお休みをしていたので、久しぶりにいただく西淵さんの料理が楽しみです。
りっぱな1軒家のお店でいただけるのは、和食テイストもある中華料理です。ご主人 西淵健太郎さんは、京都ブライトンホテルの中華→「祇園さ々木」と、中々に面白い経歴をお持ちです。夜のみの営業で、コース料理を楽しみました。
焼き目をつけた長岡京の筍です。もう京都産、登場しているんですね。干し貝柱のお出汁も加わり、旨味たっぷりの上湯スープ。味付けも、筍を生かすよう繊細でいいお味。
イイダコの紹興酒炊きです。4日間寝かしているので、味がよくしみ込んでいます。山椒油をかけてあります。
焼き立ての香港式叉焼です。鶏の上には、甘酢に漬けた新玉ねぎが載っています。緑色のは、九条葱で作られたソース。
フカヒレステーキです。2日炊いた物を、葱油でパリッと焼いています。そのまんまも美味しいけれど、私はこの外がカリッとしている方が、めりはりあって、好みかな。
見せてくださったのは、五島揚がりのグジに長葱。この葱の名前は「信長葱」というのだそうです。琵琶湖の東側が栽培地のようです。刻んだまんまを食させていただきましたが、きつい辛味がありません。サラダにしても美味しいだろうな、と思われるいい葱っぽさ。
今までは、ご夫妻でなさっておられましたが、スタッフさんが、増えました。厨房内を任されているのは、このお方。ブライトンホテル時の後輩 大重さん。
さきほどのグジのから揚げです。信長葱も使われていますよ。熱々の葱油をかけ回してあるので、所々、しんなり。意外にしっかりとしている葱なんですね。
カウンター前で、中華鍋に白ワインを注いで・・・、という演出もありの鳥羽の牡蠣。白ワインとバター炒めになって出されます。ぷっくりと、いい感じでバターが絡んでいました。歯ごたえもあるホワイトアスパラとの相性も良しです。
見せてくださったりっぱな牛肉は、「ひうち」という部位です。何になるのでしょう?
野菜(セロリ・ピーマン・ししとう)と共に、豆鼓炒めになりました。
そして、ぐっつぐつ。器ごと火にかけていますので、煮えたぎってますよ。中身は、2日炊いたアキレス腱。水菜・椎茸・小蕪も入っています。
そして最後はチャーハンとラーメンの2種。私はもうお腹いっぱいだったのですが、「極極少量で」とチャーハンをいただきました。この日の具は、レタスと桜エビと卵。
そして、お隣りの方のを撮らせていただいたラーメンです。私には、麺なしを用意してくださいました。「祇園さ々木」さんにいらした時からそうでしたが、西淵さんは、気遣いがすばらしい方です。お客様1人1人に合った接客を何気なくしてくださいます。例えば、私は水は氷なし。何も言わずとも、必ずなしが運ばれてきます。そして熱いのが苦手だからと、いつも小皿をそっとくださる。まだまだあるのだけれど、嬉しい気遣いです。
デザートは三宝柑と思いきや、蓋を取ってみると・・・、白い。蓋に残った果肉をギュと搾れば、爽やかさの加わった杏仁豆腐に変身。
しばらくお休みしていたので、久しぶりに会えました。何よりも元気そうな笑顔が、この日1番のご馳走でした。
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