今日は、別の意味でも、楽しかったなぁ。
2007.06.07
京都市東山区大和大路四条下る4丁目小松町566-27
TEL:075-551-5000
ここのお店は、佐々木さんのワンマンショーです。
流れるようなその仕事ぶりに、ただただ見とれるばかりです。
本当に楽しく、仕方ありません。
と、いつもは、こんななのに・・・。
今日はあれあれ?ちょっと違う。
何故だか、いつもよりせわしない!
佐々木さんが汗だくで、どうしたことか余裕がない?
「珍しいな。」「久しぶりだな。」なんて、楽しみ?ながら見ていました。
嫌なお客です。
生物が続き、カウンターでの作業が多かった?
こちらはその分、楽しかったけれど。
本当に疲れたみたいです。
「組み方、間違ったわぁ~。」ですって。
▲お敷きも簾に変わりました。先附けのお皿もさっぱりと、呉須で描かれた画です。見た目もすっかり初夏になり、爽やかさを感じます。日本料理の良さは、こういう処でも季節を感じられる処です。 塩をして3日目の金目鯛。新玉ねぎは、酢漬けになっています。ラッキョウを漬け込む今の時季。これを見ていて、似たようなもんだし、玉ねぎでもいけるだろう、としてみたとか。上にパラパラかかっているのは何?粉末にした大徳寺納豆です。独活はきんぴらになり、茹でた一寸豆が色を添えます。 先程から、「シャッ、シャ」と、いい音がしています。佐々木さんが鱧の骨切りをしている音です。 |
▲生のトリガイは、塩をして、石釜に入ります。2分半。あっ、という間に出来上がります。今日のは、日本一、と言われている、舞鶴産の物です。いい弾力、いい甘味です。酢橘をキュ、と搾っていただきます。あぁ、幸せ。 |
▲バットに並べられた水茄子、一つ一つに塩がされていきます。それに甘いだけではないトマト。そして手前は、駿河湾で揚がったアカザエビです。これの頭で取っただしをジュレにして、かけてあります。絶妙な塩気だからこそ、この海老の甘さが引き立ちます。爽やかです。 |
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▲「お疲れ様でした、我如古さん。」彼女は、今月25日で、お店をやめてしまいます。入店当時から見てきていますので、なんだか寂しくなります。本当に頑張り屋さんの人です。まだまだ沢山、やりたい事があるそうです。新たな飛躍に期待して、頑張ってほしいな、と思っています。 |
▲今日のお向こうです。利尻の割りたてのウニは、海水と共に器に。何もつけずに、その塩味だけで味わいます。甘味がじっくり、感じられるでしょうか。鱧は、先程骨切りされた物を、皮面のみバーナーで焙ってあります。鱧には梅肉、と思われがちですが、わさびと酢橘でいただきます。焙った部分が香ばしく、さっぱりといただけます。イカは、生姜醤油です。お寿司はいつも通り、マグロです。勝浦の220㎏物のカマトロの部分を握ってあります。 続いて、ヅケ握りが出されます。 |
▲お気づきですか?今日はここまで、「あれっ?」お椀がありません。ここにきて、初めて汁物です。本来でしたらこの時季、紫陽花柄か蛍の柄で出されるところなのですが・・・。 能登半島に地震があったこと、皆様ご存知と思います。その折輪島も大きなダメージを受けました。追加注文しておいたお椀も、この為間に合わず、カウンターの数分だけ揃わず、使えなかった、というのが真相です。そこで今日は、こんな形で、ここでの登場となりました。 本来、旬を過ぎているグジですが、今日は、とてもいい物が入ったとか。かつおだしベースに昆布だしを少し補った吸い地です。吸い口、先月は花柚子でしたが、もうりっぱに実になっています。まだまだミニミニサイズです。 |
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▲石釜に入る前に見せていただいたアワビは、とても元気に動いていました。高温で短時間に焼かれ、旨みをギュと内に抱えこんだ状態で、焼きあがっています。磯の香りが、これほどまでに漂う焼き物、滅多にお目にかかれません。これをホント、大ぶりにカットして出されます。裏漉しした肝ソースには、隠し味です。これをたっぷり付けていただけば、何とも幸せな気持ちになります。 |
▲もうアワビはなくなったのに、何故かソースを注ぎ足してくれました。「あれっ?」と思っていると、何やら小さなおにぎりの様な物が、この上に。ほとんど砂糖が入っていない、私としては、食べ慣れている江戸前の寿司飯です。これを、ぐじゃぐじゃにソースと混ぜ合わせていただきます。一度、湯葉でこれをしてみた処、うぅ~ん、今いち?だったそうです。「遊びの料理こそ、難しいねぇ。」佐々木さんは、そう言っていました。確かに!ポイントはずせば、その存在意義、全くありませんね。(ちなみに私、よく自爆しています。) この後はさっぱりと、広島のジュンサイを酢でいただきます。 そして、例のごとく熱々の汁物です。揚げた茄子とずいきが、熱い汁を吸って、尚更に熱い!お隣りの方と共に、小皿をいただいて、ふーふーです。 |
▲さてさてご飯は?「白ご飯だったりして!」と声がかかります。あらぁ~!何と土鍋の蓋を取ったら、まさにそれ。「今日は、予算オーバーだから。」などと言っているそばから、焼きあがった鰻が運ばれてきました。大分豊後水道で釣れた海鰻だそうです。つまり、正真正銘の天然物です。皮がしっかり厚く、脂が綺麗、といいます。皮こそが、美味しい鰻の味のする部分だそうです。刻んだ鰻とタレをご飯に混ぜ込んで、鰻ご飯の出来上がりです。皆様、何度もお替りしていらっしゃいましたよ。 最後は、パッションフルーツのババロアと宮崎マンゴと桃。で、さっぱりと終わります。 |
2008.09.16
2006.02.10