行ってきました

感動に近い?美味しさです。

コメント(4)

2006.06.10

京都市東山区大和大路四条下る4丁目小松町566-27
TEL:075-551-5000

『「祗園さ々木」さんに行ってみたい。』 
こう友人達に言われました。 
皆、ブログを見てくれている人達です。 
内1人は、おせちもここのを頼みました。 
やはり写真ではなく、実際に「食べてみたい。」 
ということで、私がこちらにいる間に、後からやってきたのです。

本当は、カウンターがよかったのですが、4人なので、久しぶりに2階のお座敷をお願いしました。

ここは、もうすぐ移転することが決まっています。 
このお部屋に来るのは、たぶん最後でしょうか。
そう思うと、なんだか名残惜しくて、掛け軸・絵・飾り物・花など、隅々までじっくり見てしまいました。

さて、人は美味しい物を食べると、どうなるでしょうか? 
以前、子供達を連れて来た時もそうだったのです。 
これ、不思議なんですが、笑っちゃうんですよね。
顔がくちゃくちゃになるくらい。 
美味しすぎて、どうしようもなくなる。 
口もきけない。 
幸せな気分になるのでしょうね。 
今回、友人達は皆、これでした。

私は自分が美味しいと思った物を、同じように美味しい、と言ってもらえるのが、とても嬉しいのです。




▲徐々に夏が近くなりつつあります。お敷きも塗り物から、すだれに変わっています。まずは、うにの卵じめから始まります。卵にウニを混ぜて蒸し、冷やしてあります。これにすだち風味のジュレがかかっています。新ジュンサイが見た目にも涼やかです。小さなさいの目に切られた山芋・きゅうりがシャリシャリ、といい歯触りです。こういう手の物が大好きです。今日も楽しみ!
 


▲次には、小芋と蛸の焚いた物が出されました。季節がら、この組み合わせがどこのお店に行っても出てきます。
そしてお椀です。6月です。器は、いつもの紫陽花柄だろうな、と思っていましたが、裏をかかれました。無地の木目が美しいお椀です。2Fだけだそうです。蓋を返すと、ホタルが舞っています。実際、こんな光景が見られるのも近いことでしょう。おすましの中には、めちゃめちゃ大きな鮑です。本当にここはなんでも大きいのです。ちまちませず、豪快そのものです。びっくりします。一緒に入っているのは、新蓮根餅です。張り地は、生姜の効いた葛引きです。体が芯から温まります。
 


▲お向こうは、2人盛りです。長皿に盛り込まれたお造りとお寿司は、いつ見ても圧巻です。鱧は、皮目のみを焙った、焼霜作りです。とり貝は、なんて身厚なこと!びっくりです。お寿司は中トロですが、舞鶴産の生だそうで、戻りマグロです。260㎏あったそうです。このお店では、わさびは、上に載せられているのですが、その量は半端ではありません。私にとっては当たり前になってしまいましたが、初めて見る人はびっくりします。「ホントに大丈夫?」とかなり疑いますね。でも、これだけ脂がのったトロだと、これで丁度なんです。



▲穴子のお寿司です。私は、これが好きです。ふっくらと柔らかく、とろけるようです。よく見てください!穴子が大きくて、寿司飯の下に折り込まれているの、わかります?
 


▲太刀魚の焼き物です。木田さんが、焼き器を持って登場です。お部屋でこうやって最後の仕上げをしてくれます。香ばしい匂いが漂います。こんな風な演出があると、場も盛り上がりますし、よりいっそう美味しく感じられます。太刀魚というのは、海の底の方にいる物の方が美味しいんだそうです。ですから、釣りあげた物は綺麗だけれど、底を網でさらって採れる物の方がより美味しい、という訳です。今日のは宮崎産で、塩焼きですが、若狭醤油(酒+醤油)で香りづけをしてあります。ふっくらといいお味です。
 


▲途中で、冷たい物です。これがなんと、ホワイトアスパラガスのアイスクリームです。口に入れると、アスパラの香りが広がります。丁度、ビシソワーズをいただいているようです。ジュンサイも涼しげです。茹で汁とトマトのしたみ汁で作ったジュレがかかっています。珍しく、結構塩気が強かったですね。冷たくて気持ちいいけれど。



▲あっあつの一品です。今日は、出始めの鱧と茄子です。鱧はまだきっと韓国産でしょうか。鱧の骨からとったおだしがベースの汁物です。同じ汁物でも、昆布と鰹で取っただしの場合。こうして具になる魚から取っただしで、と色々な事が出来ます。骨を焼いて煮出せばいいのですから、ご家庭でも試してみて欲しいですね。
 


▲ご飯は、毎回なんだろうなぁ~、と楽しみです。面白いもんです。ご飯に限らず、見えないと妙に気になるものです。早く、早く、と気が急きます。今日のは、名残りのあさりと生姜です。一面あさり。ご飯が見えません。た~っぷりです。出初めの新生姜は、香り高く、ちいさなさいの目になっている為、存在感があります。
 


▲最後のフルーツです。綺麗です。今季初すいか!さくらんぼ・メロン・マンゴ・ぶどうに潰したマンゴーのソースがかかっています。すいかは積み重ねてあります。面白いですね。家庭ではまずしませんね、こんな盛り方。今度してみましょうか、5段重ねくらい?

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コメント

  1. 毎日早苗さんの行ってきました。にノックアウトです。祇園さ々木もお昼だけで夜は未体験です。

  2. さなえ

     是非行ってみてください。
    お昼とは、又違う良さがあります。
    迫力ありますよ。
     行きたくても、なかなか行かれないお店って、ありますよね。
    私は、「なかひがし」さん、行ったことありません。

  3. hiroharu

    京都から帰って余韻に浸っていますが、ブログの写真とさなえさんのコメントをみて、ささ木でいただいた時の味と感動を追体験しました。東京から日帰りでお食事に行く方がいるというのが納得です、というか私も行きたい!でもあんまり美味しい物を味わってしまうと感動の閾値が上がって、何を食べてもいまひとつ?次の感動を期待しています!京都や奈良はもともと大好きですが、何年かぶりに心から感動できた旅でした。ありがとうございます。

  4. さなえ

     いい物を見る・聴く・食べるというのが、いかに大切か。
    人は自分の置かれている環境の中で、知らず知らずのうちに判断をしています。
     昨日までは、「これが一番」と思っていたのに、新たな体験をする事により、どんどんどんどんステップアップしていきます。
     「これ美味しい」と人が言っているのを聞いて、「えっ~、これのどこが?」という事ありませんか?
    自分にとっては、ちっとも美味しく無い物を「美味しい」と言うのは、多分その人は、本当にそう感じているのだと思うのです。
    つまり、その人の美味しい体験はまだそのレベルなんですね。
    ところが、さらなる「美味しい」経験してしまうと、味覚レベルは、更新されるのです。
    「何を食べても今ひとつ?」は、まさしくこの症状です。
    これから暫くが辛いです。
    「美味しい」と感じられる物が減っちゃったんですから。
    美味しい物を食べられて、嬉しいけれど、ある意味、不幸でもあります。 
     もう、このレベルじゃないと、満足出来ないですよ、きっと。
    あららぁ!

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