行ってきました

やっぱり美味しい「祇園さ々木」さんです。

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2006.03.09

京都市東山区大和大路四条下る4丁目小松町566-27
TEL:075-551-5000

すっかり春の献立です。
冬から春への移り変わりが、私は一番変化を感じます。
器にしろ、食材にしろ、なんだか、うきうきした気分になるじゃぁありませんか?

「食」に関して、人は皆好みが異なります。
そして、居心地のよさも人各々です。

私にとって、現在ナンバーワンは、まぎれもなく、ここ「祇園さ々木」さんです。
食べ物は勿論ですが、ご主人佐々木さんの、労を惜しむことない、料理に向き合う姿勢・お客を喜ばせる努力(?)
そして何より、ご自身が楽しんでいる処。
学ぶところだらけです。



▲先附けです。今日は、春の香り満載な酢の物です。うるい・うど・花わさびに、身の厚い生のトリ貝が。
木の芽の香りが漂います。春は野菜の持つ苦味が尚更に美味しく、シャキシャキした歯触りも楽しく感じられます。
 


▲お椀です。5種類の物が入ったお椀を「梅椀」と言うそうです。梅の花びらが5片であるところから、そう言われるようです。今日は、甘エビ・ハマグリ・ホタテ・木耳・そして菜の花の5種が入ったしんじょです。だしは、かつおとはまぐり。香りは岩のりになっています。
 


▲お造りの器も見た目も軽い物になりました。3週間前に解禁になった羅臼のウニは、その甘味に驚かされます。美味しさを引き立たせる為、薄いだし醤油がかかっています。「一緒に飲むように、ズルズルいってください。」と。アジは生姜醤油でいただきます。ヒラメは、エンガワです。コリコリと、しっかりした歯触りが堪能出来ます。7.5キロもあるヒラメのエンガワだからこそです。4月頃に子を持つ為に、今の時期はエンガワに栄養を貯めるのだそうです。初めて知りました。本当に勉強になります。そして定番、トロのにぎりです。



▲お造りの後、本当に美味しいづけのにぎり。トロと赤身がいい具合に半々です。これ以上美味しいのには、まだ出会っていません。そしてこれ。1年生のヒイカと続きます。「これが出てくると、春です。」と佐々木さん。穴子の骨を焼いて煮詰めていったつめを一塗り。とても柔らかく好きです。
 


▲ここで、フグの白子入りスープが。焼いたグジの頭と中おち・干した貝柱を器ごと、朝の9時半から8時間蒸したスープです。「蒸してるから、とげとげしさがない、丸い味になっているでしょう?」と言われました。確かに、口の中に残らないというのか、旨みだけが凝縮された美味しさです。だしの貝柱を試しにもらって食べてみました。旨みは、ほとんどスープに溶け出してしまっていました。
 


▲琵琶湖の天然物のモロコです。炭で焼くと、中へ中へと入ってくれるので、今の時期の物は、骨ごといただけます。ガス火では、こうはいかないそうです。炭のパワーはすごいのです。桜の時期になると、子を持つ為に、自然骨も硬くなります。モロコは、独特な香り、魅力です。絶滅が心配されている、というのに、何の対策も取られていない現状を考えると、いつの日にか、食べられなくなるかも?



▲蒸した鮑の酢の物です。1時間蒸したのを、スライスしてありますが、その厚みはそうとうな物です。大きい物でないとダメとの事でした。そう言えば、神戸にその名もずばり「あわびや」というお店があります。確かに、水槽には大きなのが、うじゃうじゃいましたっけ。私は前からここが気になっていて、行ってみたいお店なんです。
 


▲「うわぁ~、嬉しい。」これが食べてみたかったんです。氷魚=「ひうお」と読みます。鮎の稚魚のご飯です。2月27日に行った「つか本」さんでは、酢の物に入って出てきました。こういう小魚が、大好きなんです。しらすなんかもいいですね。大根おろし、生醤油をひとまわし。うん、やっぱり好きです。お替わりをしたいところですが、ぐっとこらえました。
 


▲最後は爽やかにフルーツで締めます。いちご・マンゴ・「せとか」という名のオレンジ。上には、りんごを摩り下ろしてジュースにしたゼリーがかかっています。

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コメント

  1. たか

    はじめまして。板前やってます。 うちのお客様の何人かに聞いたのですが佐々木さん食べに行ったけどあまり美味しくなかったそうです。好みだから仕方ないのでしょうか? サイトで絶賛される方と地元京都の方の厳しい評価。一度自分の舌で確かめたいのですが予約がなかなかとれないですよね。

  2. さなえ

    たかさん
    おっしゃっているの、わかります。
    お店って、難しいな、と思います。
    料理だけに関して言えば、私も全てが美味しいなんて思っていません。
    山り、谷ありの献立の組み方ですが、「?」と思うことも時々あります。
    私がここを好きなのは、総合的にです。
    文句なく、楽しいです
    同じお仕事の方たちは、日々なさっていることだから、興味ないかもしれませんが、一般人は、調理の過程を見られて、すごく楽しい、と思います。
    これだけ堂々と見せるお店、ないでしょう?
    +佐々木さんのトーク。
    知らないお客様同士、仲良くお話して盛り上がったり、他店ではない楽しみもあります。
    このお店が人気あるのは、料理が美味しい、というのだけではありません。
    それだけを求めるなら、他にも沢山あると思います。

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